今回は中国と世界のPM2.5の大気汚染についてご紹介させて頂きます。
最近は蘇州もPM2.5の指数が高い日が多いです。中国のPM2.5は日本でも良く話題になっていますね。日本と比べては中国はなんとなく大気が汚いイメージです。中国と日本、またその他の国のPM2.5（2021/1/24)で確認してみたいと思います。
まずは私が住んでいる蘇州、お隣の上海のPM2.5の指数（空気質指数）です
■上海・蘇州の空気質指数
蘇州はこの地図の左側部分、上海は右側部分です。
PM2.5は日本でも良く話題になっていますが、大気中に浮遊している2.5μm以下の超微小粒子のことで、濃度が高いと呼吸器疾患や心疾患による死亡率が高いと言われています。発生源はボイラーや焼却炉、コークス炉、鉱物関係の施設や自動車、船舶、航空機等の人為的なもの、さらに土壌、海洋、火山等の自然の物と多岐に渡っています。
この数値（空気質指数）の意味は各物質（今回はPM2.5）の大気汚染の程度を表す指標で高いほど健康に悪いです。（ちなみに日本ではこの指数が採用されておらず、光化学スモッグ注意報等が発表され私たちに注意を促す形となっています。）
人体への影響は表示の色別で下記となっています。
緑：Good（良好）
黄色：Moderate（ほどほど）
オレンジ：Unhealty for sensitive groups（繊細なグループに対しては健康に良くない）
赤：Unhealthy（健康に良くない）
紫：Very Unhealthy （とても不健康に良くない）
茶色：Hazardous（危険）
こうみると蘇州の空気はあまり良くない様ですね。ここ2、3週間見ているのですが大体このくらいの数値になっています。続きまして日本は下記となります。
■日本の空気質指数
さすが日本ですね。オレンジ以上の色はありませんでした。Maxで76でしょうか。蘇州の半分以下です。日本が中国からのPM2.5を気にする理由も納得できます。
日本では東京の空気は悪いと言われていましが、中国と比較したら全く問題ありません。私の実家の近くに神奈川県の川崎市があり、幼い頃川崎喘息という公害病の話をよく聞いたのですが今は問題ない様に見受けられます。
補足ですが日本の1965年の冬の東京都庁の屋上ではPM2.5の空気質指数は平均約440だったようです。日本も高度経済成長期は大気汚染が酷かったことが分かります。
■中国全体, インドの空気質指数
中国は北部の方がPM2.5の指数は高いです。一般的に数値は冬になると悪化する様で、寒冷地は暖房を使うのでその分エネルギーが必要で物を燃やすことが多くなるためのようです。以前に何度か中国の北部へ出張したことがあるのですが、明らかに空気の透明度が蘇州より低いです。
インドは中国より更に高い様に見受けられます。日本も昭和の時代は高かった様なので、人口が増加中で経済成長中の国では当たり前のことなのかもしれません。
■EUの空気質指数
トルコの北部が数値が高いです。またイギリス、ドイツ、フランス周辺は日本より数値が高く、中国より低いといった感じでしょうか。
■アメリカ、カナダの空気質指数
西海岸は若干高めですが、全体で見ると日本と同レベルの数値と思います。
■オーストラリアの空気質指数
オーストラリアはPM2.5の濃度は低い様です。やはり海外移住するならオーストラリアでしょうか。オーストラリアはその他にも治安が良い、自然が多い、日本人に対する対応も良いといい事ばかりで、昔から日本人の移住先として人気がありますね。
ちなみに下記のHPで世界の空気の指数が確認できます。
https://aqicn.org/map/beijing/
■蘇州の大気汚染の今後
蘇州は私が赴任した2017年に比べれば格段に空気は良くなってきた印象です。2017年は夏でも空気が汚く霧がかかった様な状態の日が多かったですが、現在は夏は日本と同じ様に空気が綺麗な日がほとんどです。2010年以前は聞いた話ですが霧も出ていないのに数十メートル先がほぼ見えない時もあった様です。
現在中国では環境改善にかなり力を入れており、身近なところですと、企業に対する新しい環境規制、EV自動車関係の税制優遇、電動バイクの普及（普通の自転車やエンジン付きバイクより圧倒的に数が多い）等があり、更に大気汚染が改善していくと考えています。
下記の写真は晴れの日なのですが霧が出ている様に遠くが見えません。これで指数が200くらいです。
以上で紹介を終わります。中国はまだ他の国に比べると少し空気が悪く、特に呼吸器系に持病がある方は冬はマスクの着用をお勧めします。
私は最近なんとなく健康状態が悪いのですが、もしかするとこのPM2.5が原因の可能性もあります。これから更に改善が進み空気が綺麗になることを願っています。それではまたお会いしましょう。
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